ハヤシ工務店 広報のレイアウト担当 加瀬です。
先日、石川商会さん主催のイベント「TOSO家づくりEXPO」にハヤシ工務店で出店してきました。
以前のブログでも書きました通り、オリジナルのスライムワークショップ開催!
ご参加いただきました皆様に、心より感謝申し上げます。
今後も、楽しめる体験を提供できるように、頑張っていきます。
さて、いざ会場に到着して設営を始めると、まず直面するのが「限られたスペースでのレイアウト」という問題でした。
机や椅子の配置、材料を置く位置、運営スタッフが立つ場所、そしてお客さんが並んだり通ったりするための導線。考えれば考えるほど難しく、何度も机を動かし直しながら、ようやく形に落ち着いたといった感じでした。
それでも実際にお客さんが来場すると、「あ、ここがちょっと狭いな」「あそこに置いたほうが手渡ししやすいな」といった課題がどんどん見えてきます。動線を読み切るのは、本当に奥が深いものだと痛感しました。
会場設営と住宅の間取りの共通点
この会場設営の経験を通して思ったのは、「住まいの間取りを考えるのも同じだな」ということです。
住宅も、家族が日々暮らす中で行き来する動線をどう設計するかが快適さを左右します。たとえば玄関からリビングまでの道のり。廊下の幅が狭いと、買い物袋を持っているときにすれ違いづらかったり、小さな子どもやペットと一緒に通るときに窮屈だったりします。
会場設営でも感じたように、住まいでも家族同士が行きかうスペースには余裕を持たせることが大事です。実際に生活してみると、毎日必ず通る場所ほど小さな不便が積み重なりやすいものですから。
廊下の幅と生活のゆとり
住宅設計における廊下の幅は、一般的に78センチから90センチほどが標準と聞いたことがあります。でも、いざ暮らしの中で体感すると、それが広いのか狭いのかは住む人のライフスタイルによって変わります。
私自身、イベント会場でお客さんが通る姿を見て「あと20センチ広かったらもっとスムーズだったのに」と感じたのですが、それは住宅にもそのまま当てはまります。もし将来、車椅子を使う生活になったらどうか。あるいは大きな家具を運び込むときはどうか。廊下の数十センチの差が、快適さや安心感に直結します。
住まいを設計する段階で、この「余白」をどこまで確保できるか。それが暮らしのストレスを減らすカギになるのだと、イベントの机を動かしながら考えてしまいました。
動線設計の工夫
また、会場設営では「スタッフの動きやすさ」が重要でした。小さいお子さんも参加していましたので、スライムづくりの中で様々なトラブルは必然でした。対処にうまく動けなければ、ワークショップ全体が回らなくなってしまいます。
住宅でも同じで、たとえばキッチンからダイニングへの流れがスムーズであれば、家事の効率がぐんと上がります。逆に通路を横切らなければならなかったり、ドアをいちいち開閉しないといけなかったりすると、日々の暮らしの中で「小さな引っかかり」が積み重なってしまうのです。
暮らしに通じる設営の知恵
イベントでの会場設営は、思いのほか「住まいの間取り」と重なる発見が多い時間でした。通路の幅や人の流れを読むこと、作業と滞りのない動線を意識すること、無理のない道の確保。すべて住宅づくりにも通じる視点です。
限られたスペースをどう活かすかは、イベントでも住宅でも共通の課題。小さな机の配置に頭を悩ませながら、暮らしの快適さを形づくる間取りの奥深さを、あらためて実感した一日でした。
