「加瀬くん がなにか言ってます。」

スタッフブログ

「加瀬くん がなにか言ってます。」

「じゃがキッチン」と言われています。

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庭の家庭菜園で育てていたじゃがいもが、いよいよ収穫できました。
植えたのは春のはじめ頃だったでしょうか。
正直、土寄せとか水やりとか、そこまで真面目に手入れしていたわけではないのですが、
それでも土を掘ってみると、ぷっくりしたじゃがいもがゴロゴロと顔を出してくれました。
なんだか申し訳ないような、ありがたいような、不思議な気持ちです。

ちなみに今回育てたのは、「北海こがね」という品種。
小売店に並ぶことはまぁない珍しい品種です。
家庭菜園のメリットはやはりこういった珍しい品種を食べられることですよね。

掘りたてのじゃがいもは皮が薄くて、泥の匂いも残っていて、
スーパーで買うものよりも“生きてる感”があります。
こういうときって決まって「どうやって食べようかな…」って考え始めるんですが、
素朴に蒸して塩だけで食べても美味しいし、ポテサラもいいし、
いっそガレットみたいに焼いてもいい。
となると今度は、「どこでどうやって料理するか」が気になってきます。

L字型キッチンの現実と、日常のちょっとした工夫

うちのキッチンは、壁に向いたL字型です。
昔ながらの「作業は黙々と正面で」というタイプですね。
正直、アイランド型やカウンター型の“映えるキッチン”にちょっと憧れもありますが、
このL字型も悪くないんです。
作業スペースがしっかり確保されていて、
コンロとシンクが近いから、動きもコンパクトで済む。

ただ、じゃがいもを洗って、皮をむいて、刻んで、加熱して、盛りつけて…と作業が続く中で、
「あと10センチ、ここに余白が欲しい…!」と感じる瞬間もあります。
L字型って、作業面は広いけど、場所によっては“体をひねる動き”が多くなるんですよね。
片側にしか回遊性がないので、動線が一方向になりがちで。
この辺りが、調理の“リズム感”に少し影響してくるところです。

キッチンの形いろいろ:アイランド型、カウンター型の良し悪し

最近人気のキッチンといえば、やっぱりアイランド型。
キッチンそのものが空間の中心にあって、四方からアクセスできるタイプです。
見た目も開放感があって、料理しながら人と会話もできて…と、
なんだか“理想の暮らし”を体現してるように見えます。

でも、実際に使ってみると意外と落とし穴もあるようで。
アイランド型って、周囲を歩ける分、動線が長くなるんですよね。
そのかわり複数人で作業するには向いていて、
家族で料理を楽しむとか、友人を招いて一緒に料理するとか、
“料理を共有するキッチン”としては本当に魅力的です。

カウンター型は、対面式でリビングとつながっているタイプ。
手元が丸見えになるぶん、常に“片付いている状態”を求められるプレッシャーもありますが、
子どもの様子を見ながら料理したいとか、会話を途切れさせたくない人にはぴったりです。

それぞれに良さがあって、結局は「どんな暮らし方をしたいか」なんだろうなと。

キッチン動線の正解って?

じゃがいも一つを料理するだけでも、キッチン内の動線ってけっこう複雑なんです。
冷蔵庫から材料を出す→シンクで洗う→作業台で下ごしらえ→コンロで加熱→盛り付け→配膳…
この一連の流れがスムーズだと、料理そのものが気持ちよく進みます。

「冷蔵庫とシンクとコンロを結ぶ“ワークトライアングル”」という考え方がありますが、
これは今でも十分通用する基本の考え方です。
ただそれ以上に、最近は「回遊性」や「複数人での調理」も意識されるようになってきています。

たとえば、キッチンの裏にパントリーをつけて、
そのまま洗面室や勝手口へ抜けられるような動線設計。
“収納と作業と家事”がひと続きでできるようにしておくと、
日々の料理のストレスがかなり軽減されます。
逆に、動線が途切れていたり、行き止まりのようなキッチンだと、
たった数歩のことでも地味にイライラするんですよね…。

「どんなキッチンが正解か」は、じゃがいもが教えてくれる(かもしれない)

結局のところ、「どんなキッチンが正解か」は暮らし方次第なんですよね。
毎日一人でササッと作業をこなすのが心地いい人もいれば、
にぎやかにみんなで台所に立ちたい人もいる。
そして、じゃがいもを蒸して食べるか、揚げて食べるかでも、
使いやすい動線や求める設備は微妙に変わってくる。

私の場合は、たぶん“もう少し回遊できるL字型”があればベストなのかもしれません。
キッチンの端っこにちょっとしたカウンターを追加して、
もう少しだけ動ける余白があれば、料理中のストレスが減る気がしています。

料理の楽しさは、動線の心地よさから始まる

料理って、味や見た目だけじゃなくて、
“作るときの心の余裕”がそのままおいしさに直結する気がしています。
キッチンが片付いていて、動線がスムーズで、
ちょっとしたことで気分が上がるような、そんな空間だと、
じゃがいもひとつでごちそうが作れそうな気がしてくるから不思議です。

今日掘ったじゃがいもは、結局シンプルにバターと塩でいただきました。
熱々をホクホクと食べながら、
「今度は、キッチンの模様替えもしてみようかな…」なんて考えている夕暮れです。

シミュラクラ現象、、、。