「加瀬くん がなにか言ってます。」

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「加瀬くん がなにか言ってます。」

「いい塩梅で」と言われています。

ハヤシ工務店 広報の湿度担当 加瀬です。

先日、友人に誘われて近場のサウナに行ってきました。
実は私、サウナ初体験だったんです。興味がなかったわけじゃないんですが、どうも「暑い場所にわざわざ入る」という行為に、今までピンと来なかったんですよね。

ところが、いざ扉を開けて一歩踏み入れた瞬間——。
熱気が、こう、ドッと襲いかかってくる。夏場の現場でもここまでの熱は感じたことないです。温度計を見たら90℃を示していて、「これ、空気でやけどしない?」と思ったほど。呼吸するたびに肺まで熱くなっていました。

せっかくなので12分を目安に3セット挑戦。
「整う」という感覚は、正直まだ分かりません。ただ、あの尋常じゃない汗の量——まるで滝。あれはあれで気持ちよかったのかもしれませんね。汗をかくことが、思った以上にスッキリするものなんだなあと再度実感しました。

サウナの高湿度空間と、冬の乾燥

サウナを出て、体を拭いているときにふと思ったんです。
あんなに高湿度の空間にいたのに、外に出た瞬間、肌が一気に乾く感覚。もうすぐ冬だし、今年もまた加湿器の出番か…なんて考えてしまいました。

湿度って、つくづく厄介な存在ですよね。
夏は高すぎて不快、冬は低すぎて乾燥。人間って勝手だなと思いつつも、結局どっちの季節でも悩まされている気がします。サウナのような高湿度の空間は、健康的には一時的なリセットとして良いのかもしれませんが、家の中があんな環境だったら大変なことになります。木も家具も、すぐダメになっちゃいますから。

湿度がもたらす、暮らしの小さな影響

湿度は、実は目に見えないけれど、家の寿命に関わる重要な要素です。
湿気が多いとカビやダニの温床になりますし、逆に乾燥しすぎると静電気が増えたり。

私の家も古い造りで、梅雨の時期は壁際がしっとりしているような、、、。エアコンの除湿機能を頼りにしているのですが、部屋全体を一定に保つのって本当に難しい。湿度計を見ると、リビングと寝室で10%以上差があったりしますからね。それでも、少しでも快適に過ごそうと、夏は除湿機、冬は加湿器と、あれこれ使い分けるわけです。気づけば家電の数も増え、電気代も比例して上がる。
人間って、本当に環境に合わせるためにどれだけ工夫してるんだろうなあと、サウナの帰り道にしみじみ思いました。

住まいの湿度コントロールという設計

建築の世界でも、湿度はかなり意識される要素です。
特に最近では、気密性や断熱性の高い住宅が主流になってきていますが、これも裏を返せば「湿度が逃げにくい」という課題があるんですよね。換気システムや断熱材の選び方ひとつで、結露の出方がまるで違ってきます。

窓ガラスの結露も、その典型。
冬場にガラスが曇ってポタポタ垂れてくるのは、室内の湿度と外気温の差が生む現象です。二重サッシや樹脂サッシを選ぶことでかなり抑えられますが、それでも完全には防げない。結局、設計段階で湿気の逃げ道をどれだけ考えられるかが大事なんです。そういう意味では、家ってサウナと似てるなと思うんです。
熱や湿気のコントロールをどう設計するかで、快適さが全然違ってくる。湿度の高いサウナは一時的な非日常として楽しめますが、家の中では「適度」こそが大切です。

ちょうどいい湿度、ちょうどいい暮らし

サウナの熱気に包まれながら、「ちょうどいいって難しいな」と思いました。
暑すぎてもダメ、寒すぎてもダメ。湿度も同じで、多すぎても少なすぎても不快。
結局、暮らしの快適さって“バランス”なんですよね。

サウナで汗を流しながら、ふと家の湿度のことを思い出すなんて、少し職業病みたいですが、家づくりってそういうものだと思うんです。日常の小さな体験が、暮らし方を見つめ直すきっかけになる。冬の乾いた空気に悩まされる前に、加湿器の掃除でもしておこうかな。
なんて思いつつ、今日もほどよい湿度を求めて過ごしていこうと思います。