ハヤシ工務店 広報のライン作業担当 加瀬です
先日、母が突然こんなことを言い出しました。
「カステラ工場に行きたい!」
……また急だなぁ。
我が家では時々こういうことがあります(主に母)。
前触れもなく、「○○へ行こう」と話が始まるんです。
どうやら地域の情報誌で紹介されていたそうで、それを見て気になったとのこと。
なるほど、それなら行ってみるかということで、休日を利用して「東京カステラパーク」へ足を運んできました。
名前だけ聞くと東京都にある施設だと思いますよね。
ところが実際は千葉県多古町。
……まあ、この辺ではよくある話です。
東京ディズ〇ーランドも千葉ですし、「東京」と付いていても千葉県というのは、もはやお約束なのかもしれませんね(笑)。
カステラだらけの空間
到着してみると、そこはカステラ工場と直売所が一緒になった施設でした。
売り場へ入ると、ずらっと並ぶカステラ。
プレーンはもちろん、いろいろな味の商品が並び、お土産も充実しています。
甘い香りもほんのり漂っていて、それだけで少し幸せな気分になります。
危険ですね。
お腹が空いた状態で行く場所ではありません(笑)。
さらに、この施設では通路から無料で工場見学もできるようになっていました。
こういう「ものづくり」が見られる場所って、なんだかんだ言って好きなんですよね。
工場ってワクワクする
工場見学というと、子どもの頃に社会科見学で行った記憶がある方も多いのではないでしょうか。
あの頃は「へぇ、こうやって作るんだ」くらいの感覚でした。
でも大人になってから見る工場は、また違った面白さがあります。
一つひとつの工程。
効率よく動く機械。
決められた流れの中で製品が出来上がっていく様子。
「なるほど、こういう仕組みなのか。」
そんなことを考えながら眺めていました。
普段何気なく食べているカステラも、たくさんの工程を経て出来上がっているんだなと改めて実感します。
思わず見上げた天井
そして、私が一番気になったのは別のところでした。
工場に併設された売り場からふと天井を見上げると、そこには配管やダクトがそのまま見える空間が広がっていたんです。
「あ、これ好きだな。」
思わずそんな言葉が出ました。
這わされた配管。
無機質な鉄骨。
設備機器がそのまま見える天井。
工場ならではの実用性が、そのままデザインになっています。
飾ろうとしているわけではないのに、結果として格好いい。
そういう空間に、不思議と惹かれてしまいます。
少し童心に返る
その景色を見ていたら、なんだか映画に出てくる工場のようだなと思いました。
まるで「チャー〇ーとチョコレート工場」に出てきそうな雰囲気です。
もちろん、本当にチョコレートの川が流れているわけではありません(笑)。
でも、「この先では何が作られているんだろう。」
「この配管はどこへつながっているんだろう。」
そんな想像をしてしまうようなワクワク感がありました。
工場というのは、本来は製品を効率よく作るための場所です。
誰かを楽しませるためにつくられた空間ではありません。
それなのに、なぜか見ていて楽しい。
機能そのものが魅力になっているんですよね。
隠すだけが正解ではない
そんな景色を見ながら、ふと住まいのことを考えていました。
住宅では、基本的に配管や構造材は壁や天井の中へ隠されます。
もちろん、その方が生活しやすいですし、すっきりとした空間になります。
でも最近では、あえて構造材を見せたり、梁を現しにしたりするデザインも増えてきました。
木の梁をそのまま見せる。
鉄骨をアクセントに使う。
天井を高くして構造を表現する。
そういった「見せるつくり」は、住まいにも独特の表情を与えてくれます。
素材そのものの魅力
私は昔から、インダストリアルなテイストが結構好きです。
以前もブログで書きましたが、ガレージのような雰囲気には少し憧れがあります。
コンクリート。
鉄。
木。
それぞれの素材が、そのまま素材として存在している空間。
無理に飾り立てるのではなく、素材そのものの表情を楽しむ。
そんなデザインには、どこか力強さがあります。
もちろん、ナチュラルな雰囲気も好きですし、ホテルライクな空間も素敵です。
でも、インダストリアルにはまた違った魅力があるんですよね。
「見せる」というデザイン
家づくりでは、「隠す」ことばかりが良いわけではありません。
逆に「見せる」ことで魅力になるものもあります。
例えば梁。
例えば柱。
例えば照明の配線をあえてデザインとして見せることもあります。
以前、完成見学会で照明が壁や天井につくる陰影に感動したことがありました。
今回の工場も、それに少し似ている気がします。
本来は機能として存在しているものが、空間そのものを演出している。
その自然な美しさに惹かれるのかもしれません。
暮らしの中のワクワク
住まいは毎日過ごす場所です。
だから落ち着けることが一番大切。
でも、それだけでは少しもったいない気もします。
帰宅した時に少し気分が上がる。
お気に入りの照明を眺める。
木の梁を見上げる。
趣味のガレージで道具を並べる。
そんな「ちょっとワクワクする瞬間」がある家って、素敵だなと思います。
派手な演出である必要はありません。
ほんの少し、自分の好きなものを取り入れるだけで、家はもっと愛着のある場所になります。
カステラより天井を見ていたかもしれません
結局、その日はカステラもしっかり買って帰りました。
もちろん美味しかったです。
家族みんなでいただいて、あっという間になくなってしまいました。
でも、あとから振り返ると、一番印象に残っているのは工場の天井だった気がします。
配管や鉄骨を眺めながら、「この雰囲気、家づくりにも通じるところがあるなぁ」なんて考えていたので(笑)。
休日に出かけたカステラ工場で、まさか住宅デザインについて考えるとは思ってもいませんでした。
でも、こういう何気ない場所にこそ、家づくりのヒントって意外と隠れているものなんですよね。
次はまた、どんな場所で「なるほど」と思う景色に出会えるのか。
そんなことを少し楽しみにしながら、買ってきたカステラを片手にのんびり過ごした休日でした。
