というのも、2002年2006年とアメリカでも、
中央ヨーロッパでのパッシブハウス基準にのとって、パッシブハウスが建設される。
しかし、訴訟の国アメリカで・・とんでもないことが起こる。
しっかりと、PHI基準でデザイン、そして建設された建物が夏場に暑くていられないという現象が起きます。つまり、オーバーヒートだ。
90年代にヨーロッパで進化した、高パファーマンスな窓やスーパーな断熱材、透湿気密シート、高効率の熱交換換気システムを駆使しても、適度な温度・湿度が保たれない、しかも、コストを投資したにも関わらず、思ったほどのエネルギー削減にならず、
経済性が全く無いことが判明してしまう。
つまり、多種多様な気候があるアメリカでは一定の基準では機能せず!
そこで、2007年に設立された、PHIUS(アメリカのパッシブハウス研究所)は
何度か、PHI(ドイツのパッシブハウス研究所)に基準の変更を懇願する。
しかし、聞き入れていただけない。
パッシブハウスは、最終的には地球環境に寄与するデザインであるので、
アメリカ国内の建物に、このデザインを広めたいと考えた、
ドイツ出身で、PHIで学んだ、現PHIUSのCEOのカトリン(女性)が
ヴォルフガング・ファイスト博士に何度も基準の変更を申し込んだ。
最終的に、ファイスト博士に大勢の前で、「Get out!」(でていけ!)と言わる。
そして、その場から、颯爽とでていく。これ実話。
PHIUSは2007年の設立当初から、
政府のエネルギー省とパートナーシップにあり、
さらに、サポートを受けていたので、研究や実証データ取りが進んでいた。
そして2015年に、US独自のパッシブハウス基準を発表する。
ここから、PHIとPHIUSが完全に袂を分かつことになる。
2015年基準 気候別と経済性
2018年基準 建物の大きさと、入居者・密度別、経済性
PHIUSは最初の設計と実測データで3年おきに基準の見直しを行う。
PHIとPHIUSのパッシブハウス基準の違いを簡単にいうと・・
PHIはフランクフルトを中心とする一つの気候であるのに対して、
PHIUSは多種多様の地域の気候と経済性によって基準が決定される。
つづく