ハヤシ工務店 広報の風属性 加瀬です。
全国的に今年も危険な暑さになってきましたね。
ニュースでは連日のように「熱中症警戒アラート」や「危険な暑さ」という言葉が飛び交っています。
外へ出るだけで汗が噴き出してきますし、車に乗ろうものならハンドルが熱々。
夏なんだから暑いのは当たり前…とは思うものの、ここ数年の暑さは少しレベルが違う気がします。
皆さんも、本当に熱中症にはお気を付けください。
水分補給と適度な休憩、大事です。
「まだ大丈夫」と思っている時が一番危ないですからね。
さて、そんな暑さの厳しい、とある休日のこと。
家の玄関先を見ると、一匹のにゃんこが気持ちよさそうに寝転がっていました。
「あれ?こんな暑い日に、そんなところで大丈夫なの?」
なんて思いながら近づくと、どうやら暑さでぐったりしているわけではなさそう。
むしろ、なんとも気持ちよさそうな顔をしているんです。
猫は涼しい場所を知っている
猫って、本当に居心地の良い場所を見つける天才ですよね。
冬は日向。
夏は風の抜ける日陰。
エアコンが効いている部屋も好きですが、自然の風が気持ちいい場所もしっかり知っています。
今回も、どうやらその場所がお気に入りだったようです。
我が家は立地の関係もあるのでしょうか。
玄関といくつかの窓を開けると、家の中を風がスーッと抜けていきます。
夏場になると、その風が思っていた以上に涼しいんです。
もちろんエアコンほどではありません。
でも、日陰でその風に当たっていると、不思議と体が楽になる。
あの猫も、それが分かっていたのでしょう。
「ここなら快適。」
そう思って玄関先を選んだのかもしれません。
人間より賢いかもしれないですね(笑)。
昔の家は風と暮らしていた
そんな猫を見ながら、ふと日本の家について考えていました。
昔の日本の家って、今よりずっと風を取り込むことを意識して建てられていました。
縁側があり。
深い軒があり。
障子やふすまを開ければ家全体が一つの空間になる。
窓を開ければ、庭から入った風が家の奥まで通り抜ける。
日本は高温多湿の気候です。
だから昔の人たちは、風とうまく付き合いながら暮らしてきたんですよね。
エアコンなんて当然ありません。
だからこそ、建物そのものが風を取り込み、暑さを和らげる工夫をしていました。
「風が抜ける」という心地よさ
実際に風が通る家で生活していると、このありがたさをよく感じます。
窓を二か所開けるだけで、空気が動く。
よどんでいた空気が入れ替わる。
なんとなく部屋全体まで軽くなったような気がします。
特に朝や夕方。
外の気温が少し下がってくる時間帯は本当に気持ちがいい。
エアコンの涼しさとはまた違う、自然ならではの心地よさがあります。
もちろん、最近の夏は暑すぎるので、日中はエアコンが必要です。
無理をするのは危険ですからね。
でも、朝夕の少し涼しい時間に窓を開けて風を通す。
それだけでも随分気分が変わります。
今の家づくりとのバランス
一方で、最近の住宅は高気密・高断熱化が進んでいます。
これは決して風を取り入れなくなったという意味ではありません。
むしろ、必要な時に計画的に換気を行い、暑い外気や寒い外気をむやみに取り込まないという考え方です。
夏の35℃を超えるような日に窓を開けても、入ってくるのは熱風です。
昔とは気候が変わってきていますから、家づくりもそれに合わせて進化しています。
だからこそ、「風を取り込む」と「性能を高める」。
この二つをうまく両立させることが、今の住まいでは大切なんだと思います。
風を読む家
家づくりでは、敷地の向きや周囲の建物も大きく関係してきます。
どこから風が吹くのか。
どの窓を開ければ風が抜けるのか。
そんなことも設計では考えられています。
例えば南側だけではなく、反対側にも窓を設ける。
吹き抜けを利用して空気を動かす。
高窓から暖かい空気を逃がす。
ほんの少し窓の位置を工夫するだけでも、風の流れはずいぶん変わります。
自然の力を上手に借りる。
日本の家づくりには、昔からそんな知恵が息づいているんですね。
快適さは数字だけではない
住宅性能というと、断熱性能や気密性能といった数字に目が行きます。
もちろん、それらは非常に大切です。
でも、実際に暮らしてみると、「なんとなく気持ちいい」と感じる要素も同じくらい大切なんですよね。
朝、窓を開けた瞬間に入ってくる風。
木々が揺れる音。
カーテンがふわっと動く様子。
そんな何気ない瞬間が、「この家って居心地がいいな」と感じる理由になっている気がします。
数字では表せない快適さ。
住まいには、そういう魅力もたくさんあります。
猫に教えられました
結局、その日も猫はしばらく玄関先で風に当たりながらのんびり過ごしていました。
私はというと、その横を通りながら「そこが一番涼しいのか」と妙に納得。
暑い日はついエアコンばかりに頼りがちですが、自然の風にも、やっぱり気持ちよさがあります。
もちろん無理は禁物です。
近年の暑さは命に関わりますから、エアコンを適切に使うことはとても大切。
そのうえで、朝や夕方の心地よい風を取り込みながら暮らせる家というのは、やっぱり魅力的だなと思います。
昔から日本の家は、風と上手に付き合いながら暮らしてきました。
そして現代の住宅は、その知恵に高い住宅性能を組み合わせながら進化しています。
自然の心地よさと、最新の住宅性能。
その両方をうまく取り入れることが、これからの家づくりにはますます大切になっていくのでしょう。
